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実は去年から都内のライブハウスで働いてるんだけど、まさかこんなことになるとは思わずさすがにびっくりしてる。 オリンピックの延期が決まった途端に感染者の数が増えるのってどう考えてもおかしいじゃん。東京が開催地に選ばれる前から彼らにとってオリンピックはスポーツじゃなくてお金についての一大イベントだったっていうのはもうみんな知ってる話だけど、まさか死者も出ているようなコロナウイルスによるパンデミックに陥ってもなお人命より利権を優先するとは思わなかった。いや、思わなかったは嘘かも。だって今までも人権や人の命を蔑ろにするような政策ばっかりだったもんね、自民党政権。2014年に特定秘密保護法に危機感を覚えて初めて路上に飛び出してから早6年が経ったけど、あれから何度も人の命を蔑ろにする法案や政策ばかりを打ち出してきた現政権には私ですら少しずつ慣れてしまって、最近は怒りもちょっと緩んできてたくらい。でもこの一件でまた怒り狂ってる。あの時と同じような不快感を抱いてる。やっぱり最低だよ、この国。
ライブハウスやクラブは目の敵にされて、でも政治家の資金パーティーはいいんでしょ。復興の火を観に5万人が集まったのもそう。国をあげてのオリンピックに関わるものだとやっぱり有難がっちゃうんでしょ。お上は田舎に住む我々のところまで目を配ってくださっている!みたいなさ。いっつもそう。そのメンタリティが恐ろしい。そもそも復興の火なんて名前をつけるくらいなら、まずは今も仮設住宅に暮らしている人の対応をきちんとして、すべての原発を廃炉にしてからにしようね。
昨晩の緊急会見。不要な外出は控えて、仕事は家でしてくださいだって。 家からじゃお酒も作れないし音響も照明もできない。生の音楽や演劇は届けられない。 でもそういうのって「不要不急」なんでしょう?緊急時でものんびり家から働けるような’階級’の人以外は切り捨てて構わないって心算なんでしょう?そんな不安定な仕事を選んだお前が悪いって、また自己責任論を振りかざすんでしょう? そんなのここ数年日本の政治の動向を見張ってた側からしたらちっとも新しい情報じゃないけどさ、だからって怒らないわけじゃないから。 少し考えればわかるでしょう、補償も出ないのに営業自粛なんてできるわけがないって。その間の給料はどうするの?商品券じゃ家賃は払えない。けれどもし感染者を出してしまったら営業停止は免れないし、いつまで続くか分からないこの状況下では営業再開の目処を立てることすら難しい。板挟みになった当事者は今とても苦しんでいる。
「自粛をお願いする」なんて言い方してるけど、要は全てシャットダウンしろってことでしょう。上からの「お願い」に首をかしげることなくすんなり従ってしまう日本人の多さも分かってる。だからああいう物言いは怖いんだ。 昨晩も、「せめてドリンク代で応援させてね」って何杯も買ってくれたお客さんがいた。気持ちは有難いし客入りは多いに越したことはないけど、今のこの状況下でライブハウスに来てくださいなんて軽々しく言えない。少なくとも私はね。 #StayTheFuckHome, if you can afford to do so. もしそうする余裕があるのならなるべく家から出ないようにしてくれっていうのは全くもって正しいリクエストだと思う。ウイルスの拡大感染を防ぐためにもなるべく人と人の接触は避けるべきだっていうのは間違いない。でもポイントは、「そうする余裕があるのなら」ってこと。
家から出なければ食費が稼げない人たちに何の補償もなしに家から出るなと要請するのは、野垂れ死ねと言っているのとあまり変わらない。対応と呼ぶにも足りないそのランダムな対策の数々、あまりにも無責任すぎると思わない?
私の働くライブハウスで政治らしい話が囁かれるようになったのは、去年の9月頃から。全フロア禁煙になったんだよね。東京都受動喫煙防止条例、だっけ。分煙ならまだしも、個人が煙草を吸うかどうかについては権力側が指図することではないと思うんだけどね。ナチスかお前らはって突っ込みたくなったけど、その変な条例のおかげで都に文句を言う人が増えた。 それから今回のコロナを名目にしたライブハウス潰しが始まって以来、今までにないくらいに現政権に違和感を持つ人の声が聞こえてくるようになった。そりゃそうだよね。死活問題だもん。このままだとこれからやってくる経済破綻に殺されかねない。 自らの利益になる者や国に’貢献できる’者だけを残して、その枠から外れた者はさっさと見捨てようって。今現在整った環境で働けていたり十分な備蓄があったりする人だって、いつその状況が変わるか分からない。自分だけは大丈夫って高を括るの、いい加減やめたほうがいい。今のライブハウスで働く前の仕事は、9-5のオフィスワークだった。毎日満員電車に乗ってスーツを着た人たちに囲まれて働いていた。確かに労働環境そのものは全然違うけど、どっちのコミュニティにもこの社会で生きている人たちが存在しているという事実は変わらない。どんな仕事に就いていても労働者としての権利は保障されるべきだし、それによって扱いに差をつけられていいはずがない。
この一件でわかったでしょう?人生に絶対なんてないし、それは社会の流れについてもそう。だからこそ誰も見捨てない、取りこぼさないような社会保障のシステムとそれをちゃんと市民に届けることのできる政治家が必要なのに。 ボリスジョンソンがコロナの対策について話している6分程度の動画を観て、びっくりしたの。羨ましいと思ったから。支持したいと思ったことなんかないけど、それでも非常時にあれだけのことが言えるリーダーがいるなんていいなあって思っちゃってさ。たとえそれが’仕方なしに’出したコメントだったとしてもね。本音と建前の使い分けができるのって政治家に必須なクオリティの一つでしょ。 日本の政府の対応には情けなくなるばっかり。なんでこんなレベルまで腐らせちゃったんだろうって恥ずかしくなる。ちゃんと闘ってきたんだけどなぁ。変化には時間がかかるとはいえ、どうにも手遅れ感があるじゃない?もちろん、拗ねて諦めるわけじゃないけどさ。
「誰も殺すな」ってよく路上のデモで叫んでた。集団的自衛権とか安保法制に反対していた頃。まさか今また同じことを言わなきゃならないなんてね。ウイルスよりもこのどうしようもないこの体たらくの方が怖い。せめてこの一連の流れで、今の政権がどれだけおかしなことばっかり繰り返しているかに気がついてくれる人が増えたらいいけど。もっと声をあげられる社会に近づいてくれよといつも思ってるからね。
いつだって覚えていてほしい、私たちには社会を変える力がある。でもその力はニヒリズムや冷笑主義によって簡単に奪われてしまうから、あなた自身が成熟した社会を求める市民のひとりとして存在し続けなければならない。
私は音楽については聴く専門だけど、文章は書くしアクティビストでもあるから表現者であることには変わりない。
これ以上パンデミックによる困窮者を増やさないために、全ての人が安心して生きられる社会のために、表現者そして一労働者として補償付きのロックダウンと現金支給、そして安倍政権の退陣を求めます。
Wakako
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